vol.002
タンドリーチキンと、
私
買いだめしておいたヨーグルトが、冷蔵庫の中でひっそりと消費期限を迎えていました。
お腹壊しそう、という気持ちより、使い切っちゃおう、という気持ちが圧勝した私、冷凍庫を開けて食材たちと会議。
ここで手を挙げたのが、先日メンバー入りしたばかりの鶏もも肉と、カレー粉でした。
糖質制限ダイエッターの強い味方、鶏むね肉を目当てにスーパーへ行ったところ、まさかの売り切れ。逢瀬が叶わず心底ガックリしていた私を引き留めたのが、この鶏もも肉でした。 お財布の中で出番を待っていたクーポン券をここで使い、半額以下でお出迎え。むね肉ごめん、私、浮気した。待っててくれなかったあなたが悪いんだからね。
カレー粉は、別日に違う料理に使って以来ドアポケットで眠っていたもの。
ヨーグルト、鶏もも肉、カレー粉、と来たら、後に続くのはケチャップ、オリーブオイル、にんにく、しょうが、塩胡椒。
タンドリーチキン作り、スタートです。
鶏もも肉1枚を4つに切って塩胡椒をすり込んで、ヨーグルト・カレー粉・ケチャップ・オリーブオイル・にんにく(チューブで代用)・しょうが(こちらもチューブで代用)の海へダイブ。赤茶色のタレを塗りたくって、揉んで、1時間くらい漬け込みます。
付け合わせの野菜には、残り物のキャベツ。ザクザクッと一口大に切る。
早く食べたい~っ、と逸る気持ちを抑えつつ、いろいろやりながら待ちます。焦らされます。でも待ちます。
1時間漬け込み終わったら、中火で熱したフライパンにオリーブオイルをひいて、皮目を下にしてこんがり焼き目がつくまで焼きます。そのうち、キッチンがめ~っちゃいい匂いで充満してきます。美味しくないはずのない、間違いのない、保証された匂い。アドレナリンどばどば。もうすでに幸せ。
焼き目が付いたら、ひっくり返して再び焼き目が付くまで焼きます。
焼き上がったら、タンドリーチキンとして生まれ変わった鶏もも肉をお皿に引き上げて、フライパンにそのままキャベツをワサッと入れます。冷める前に仕上げたいので、ここからはスピード勝負。漬け込んでたボウルにのこったタレも残さず入れます。少しだけ塩を振って、ジャカジャカ混ぜて、キャベツ全体にタレが行き渡ったら即フタ。
キャベツが良い感じにしんなりしたら火を止めて、即、タンドリーチキンが待つお皿へ盛ります。
タンドリーチキンにパプリカパウダーをシャシャッと振って、ナイフとフォークを添えて、完成~!
気になる味は、想像の通りです。ナイフを入れると染み出す肉汁、こんがり焼き目の付いた皮、しっとりやわらかいジューシーなお肉。スパイシーで、味も香りも最高です。幸せ。
糖質を摂らないぶん脂質で補うために、皮は取らずにそのまま食べてます。皮のオイリーな風味とこんがり食感が良い仕事しすぎです。
付け合わせも、スパイシーなタレがキャベツの甘さを引き立ててくれていて、バクバクいけちゃいます。いんげんとか玉ねぎでも美味しそう。というか、この味は何を炒めても美味しくできる気がします。
息つく暇もなく、気付いたら完食してました。あれは夢だったんじゃないか、幻だったんじゃないか、ってぐらい、秒で完食でした。鶏もも肉1枚まるまる使ってるので、おなかいっぱい、幸せです。
今回はコウケンテツさんのレシピを参考にしてます。
あんまりにも美味しく作れて、嬉しくなっちゃいました。鶏もも肉、あと1枚残っているので、今週末も作るつもりです。うう、今から楽しみ…
美味しさで感覚が麻痺して、むね肉からもも肉への浮気では飽き足らず「ご飯にも合いそう、今度やってみようかなあ」とか考えてしまいましたが、でもだめだよ、彼は糖質だからね、と宥めつつ、食器を洗いました。人間って欲深い。
これからも、食事と私の愛憎劇は続きます。
Juuuuun
デザイナー・ライター
食べることを日々の幸せとしつつ、糖質と毎日睨み合うダイエッター。
最近はおからパウダーに夢中です。